2013年8月27日火曜日

Miles Davis / Doo Bop (1992)

Jazz界の帝王として君臨した、Miles Davisの遺作品
衝撃のニュースから早や22年の月日が流れました。

1991年9月28日、肺炎のため死去。65歳没。 死後の2006年、ロックの殿堂入りを果たした。
Miles Davisからの最後のプレゼントはJazzとHip Hopを見事に融合させた最先端のJazz作品です。

サウンドメイキングを全てEasy Mo Beeに任せてHip HopとJazzを最高の形でミックスしています。
これ以降にDoo-Bopの影響でJazz Rapなる全く新しい発想から誕生した、Hip Hop Musicが時代の最先端を走る時がありましたね。Doo-Bopは、まさしく、Jazz Hip Hopの夜明け前の貴重な作品。
 
1. Mystery
2. The Doo Bop Song
3. Chocolate Chip
4. High Speed Chase
5. Blow
6. Sonya
7. Fantasy
8. Duke Booty
9. Mystery (Reprise)

帝王Miles Davisは最後までストリート・ミュージックに興味を示していた。
俺は、このアルバムは大好きで今現在でも良く聴いています。

Milesのトランペットに問題があるわけでもないし、バックのトラックも大好きですし。
少なくとも、俺の中では、カムバック後のMiles Davisのアルバムの中では大好きなほうです。

Jazzの愛聴家からはJazzとしては価値の無い駄作だと言われていますが、
僕は、Miles DavisをJazzだと思って聴いた事がないのでと言った事がありますね。

極論を言うと、Miles Davisが世に出してきた音楽をJazzで括らなくてもいいのではないかとも思う。
Miles DavisのアルバムにはJazzを聴く耳で聴いていない作品も多くあるので。

死刑台のエレベーター - Ascenseur Pour L'Echafaud (Lift to the Scaffold) (1958)、
Porgy And Bess (1958)、Sketches of Spain (1959)そしてエレクトリック化以降において、
少なくともマイルスのエレクトリック化以降から一時引退直前のAgharta (1975)、Pangaea (1975)
までの時期はJazzでもJazz Fusionでもなく、ひとつの独立したジャンルのように思います。

この時期のアルバム群の先進性、深遠さ、濃厚さ、妖しさ、闇の深さは尋常ではない。
マイルスは何度も体調を崩し、麻薬にも耽溺したであろう。

そんな状況下で正気と狂気の間を彷徨い、孤高の闘争をしながら、商業Jazz Fusionとは無縁の志高く一筋縄では語れない高水準の音楽を思考し続けたのがMiles Davisの凄さだと思います。

当然、この最後の遺作もくだらない、ジャンル別けは無意味な事はわかると思います。
何だかMiles Davisはノビノビと吹いているように感じますね。

Hip Hopのグルーヴをバックにリズミカルに音をヒットさせるところなどはさすがだと思う。
昔取った杵柄がHip Hopにも通用しているという事なのだろうと感じますね。

最後の最後、帝王Miles DavisはHip Hopのサウンドをバックに、自分の出来得る範囲内であまり無理せずに演奏し、旅に出てしまったのが少し残念ですが、
最後の傑作作品を聴いて楽しく過ごしたいですね。

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